次世代光源を見据えた先端的X線利用技術の開発と物質研究への応用
第三世代放射光の利用開始から10年以上が経過し、より進んだ次世代X線光源が現実となり始めています。2014年までには、日本・アメリカ・ヨーロッパでX線領域の自由電子レーザーが稼動を開始するとともに、蓄積リング型の次世代光源も世界各地で検討されています。これらが可能にするのは、角度発散が回折限界で決まる、空間的に完全にコヒーレントなX線です。
これら次世代光源により得られるコヒーレントX線は、物質科学研究において、きわめて有力なプローブとなります。高い空間コヒーレンスは、物質のナノスケールの構造の静的・動的な解析に威力を発揮し、物質の性質を左右する新しいパラメーターとして近年注目されている高次構造およびそのゆらぎの解明に大きな進展をもたらします。また、フェムト秒パルスと高いピーク強度は、超高速現象や非線形現象をとらえることを可能にします。
当研究グループでは、部分的にコヒーレントな光源である第三世代放射光の高度利用および次世代光源の先駆的利用を通じて、新しい放射光利用技術の開発と物質研究への応用を推進し、やがて訪れる次世代光源の本格的利用フェーズに向けた開拓者としての役割を果たします。
研究内容
- X線光子相関分光法による強誘電体ナノドメインダイナミクスの研究
- 半導体ナノ構造のコヒーレントX線回折
- 高輝度・超短パルス光を用いた原子・分子の多光子吸収・発光過程の研究
- 蛍光X線ホログラフィーによる物質の相転移現象の研究
- X線回折による水素誘起表面再構成構造の研究
グループメンバー
| 高橋 正光 | 主任研究員・グループリーダー・(兵庫県立大学連携大学院 客員准教授) | |
| 大和田 謙二 | 副主任研究員・(関西学院大学 客員准教授) | |
| James Harries | 研究員 | |
| Hu Wen | 博士研究員 | |
| 神津 美和 | 特別研究生(兵庫県立大学) | |
| 仲田 侑加 | 連携大学院学生研究生(兵庫県立大学) |
外部資金獲得研究課題
科研費
| 特定領域研究 | フラストレーションとリラクサー(H19~H23) | |
| 基盤研究B | エピタキシャル成長その場マイクロX線回折による単一ナノ構造解析と均一性制御(H22~H25) | |
| 若手研究B | スペックル時間相関分光法で調べる強誘電ナノドメインの空間・時間相関(H21~H22) | |
| 若手研究B | 超音速分子ビームの立体衝突制御による新規触媒表面の創製(H21~H22) |
NEDO
| 水素貯蔵材料先端基盤研究事業(H19~H23) |

