誕生の経緯と概要

日本原子力研究所関西研究所(当時)は、原子力研究の新たな展開を図ることを目的に、先進的レーザー及び第3世代放射光の光源開発とその利用研究を推進することにより、光科学研究の中核的拠点となることを目指して、平成7年10 月に設立されました。この時既に兵庫県のSPring-8では放射光研究が着手されており、これは先進的レーザーを用いる光量子科学の隣接分野であるばかりでなく、目指す方向や技術に共通性と相補性があることから、この2分野を一箇所にまとめ、関西を拠点とする研究所が生まれたのです。

その後、平成17年10月、日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構の合併に伴い、(独)日本原子力研究開発機構 関西光科学研究所として現在に至っています。

光量子科学研究

近年進歩の著しいレーザー科学は、それまでレーザーとは無縁と思われていた原子力・放射線利用の分野でも、単にレーザーを計測器等として利用するだけでなく、新しい科学と技術を拓くものとしての可能性が見えてきました。その可能性を見極めるため、平成7年3月、科学技術庁(当時)が中心となり、原子力局長の諮問機関「光量子の高度利用に関する懇談会」が設置されました。この懇談会の先見性ある答申を受けて、当時の原子力研究所は光量子科学を新しい研究の軸として打ち立てました。

放射光科学研究

大型放射光施設SPring-8(Super Photon ring-8)は、日本における基礎基盤研究の中核的研究施設という構想の下に、当時の原子力研究所と理化学研究所の共同プロジェクトとして、平成3年、兵庫県の播磨科学公園都市に建設が開始されました。

平成9年には関西研究所播磨地区 放射光科学研究センターとして、独自のビームライン4本の運営が開始されました。

年表
放射光施設 光量子科学研究施設
昭和62年 ・理研に加速器システムの研究開発費が認可
昭和63年 ・原研と理研に対し、ビームライン関連技術の研究開発費と施設の設計研究費が認可 ・理研と大型放射光の研究開発に関する協定を締結。「原研・理研共同チーム」が発足
平成元年 ・大型放射光施設計画検討委員会を設置
平成2年 ・大型放射光施設播磨事務所を兵庫県佐用町に開設
平成3年 ・大型放射光施設(SPring-8)着工(播磨科学公園都市)
平成4年 ・大型放射光施設計画室を設置 ・理研との間で「大型放射光施設敷地の使用等に関する覚書」を取り交わし、放射光科学研究センターを設置
平成5年 ・大型放射光施設計画室を大型放射光施設開発室に改組
平成7年 ・入射系建屋完成 ・高崎研究所大阪支所(大阪府寝屋川市)を関西研究所として改組
平成8年 ・関西研究所に光量子科学センターを設置
平成9年 ・大型放射光施設完成。放射光科学研究センターとして独自のビームライン4本の運営を開始 ・光量子科学センター着工(京都府木津川市)
平成11年 ・光量子科学研究センターへ改称 ・光量子科学研究センター完成。関西研究所を木津へ移転
平成13年 ・きっづ光科学館ふぉとん完成 ・寝屋川事務所廃止
平成14年 ・ITBL棟完成
平成17年 日本原子力研究所と核燃料サイクル開発機構が合併
・合併に伴い(独)日本原子力研究開発機構 関西光科学研究所(播磨地区)となる ・合併に伴い(独)日本原子力研究開発機構 関西光科学研究所となる